歯の神経を取ってから噛むと痛みが出る症状は、神経を取ってからしばらくは起こりうる症状であり、一般的には数日程度で治まることがほとんどです。しかし、数日経過しても噛むと痛みが出る、痛みが著しい場合は炎症を起こしている可能性が考えられます。
神経を取った歯はそうでない歯に比べて脆い状態になっているため、噛む力が加わってひび割れてしまうことがあります。この割れた部分から細菌が侵入し、炎症を起こす可能性があるのです。また、噛み合わせの乱れによって偏った力が加わることで、歯と歯茎の間を支える歯根膜が炎症を起こしているケースも考えられます。さらに、神経を取った歯は虫歯による痛みが生じることはありませんが、歯周病による痛みは生じます。治療後に歯の衛生状態が悪いままですと、歯周病が進行する可能性も高まるため要注意です。
一方、歯の神経を取る治療が不十分な場合も、治療後に噛むと痛みが生じることがあります。この場合、直接的な原因には「神経が少し残ってしまっている」「治療後の洗浄・消毒が不十分である」「詰め物のすき間から細菌が繁殖して膿んでいる」といったケースが考えられます。
歯の神経を取った後に噛むと痛みが生じ、数日経っても症状が治まらない場合には早い段階で医師に相談することが大切です。痛いまま放置してしまうと治療できない状態にまで症状が進行し、抜歯以外の手段が取れなくなってしまいます。歯を削って噛み合わせの高さを合わせる、痛み止めや炎症を抑える薬を処方してもらうなどして適切な処置を施してもらいましょう。
カテゴリー: 虫歯治療
カルシウムには骨や歯を作る役割がありますが、永久歯の場合は直接的に歯が脆くなることはありません。問題がみられるのは歯が未完成の頃のカルシウム不足です。歯の内側に存在する象牙質はカルシウムでできており、歯が作られるタイミングで不足していると脆くなる可能性があります。小学校に通っている間はカルシウムを積極的に摂取するほうがいいでしょう。
しかし、大人になったらカルシウム不足の影響がまったくないというわけでもありません。歯を脆くする直接的な原因ではなくとも、慢性的なカルシウム不足は歯周病や骨粗鬆症を誘発する可能性があるからです。また、唾液の力の一つである再石灰化(自然修復)が期待できない状態となり、虫歯のリスクも上がります。虫歯は細菌の出す酸によってエナメル質のカルシウムやリンが溶け出して徐々に穴があいていく疾患です。唾液には溶け出したカルシウムやリンを歯に戻す力があるため、カルシウム不足だとその働きが妨げられるというわけです。
自分の歯を一生使い続けるためには、過度なカルシウム不足は避けなければいけません。お口だけでなく全身の健康にも関わるため、子どもの頃は積極的に、大人になっても意識してとるようにしましょう。
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ひとつ疾患があると、他のさまざまな全身疾患との関連を指摘されることが少なくありません。ご多分に漏れず、歯周病もまた全身疾患を深く関連しているのです。なぜ歯周病が全身疾患を引き起こし、また、全身疾患の方も歯周病を悪化させるのでしょうか。
歯周病と心疾患
歯周病が悪化すると、歯ぐきで歯周病菌が増殖し、血流に混ざって心臓へ到達します。やがて、血液を介して心臓の内側にある膜や弁に歯周病細菌が感染することで炎症が発現し、心不全を発症する確率が上昇します。
また、心臓の血管に歯周病菌が付着し、血中のフィブリノーゲンが増加して血液がドロドロになり、血栓が形成されやすくなります。
歯周病とメタボリックシンドローム
高血圧・脂質異常などの生活習慣病では脂肪が増えると炎症性物質が作られます。これによって動脈硬化が発現します。
メタボリックシンドロームに歯周病が合併すると、さらに体内の炎症反応が増強します。
脳卒中や心筋梗塞は命の危険につながり、後遺症が残ると不自由な生活を強いられます。
歯周病と低体重児出産
妊娠中に歯周病にかかると低体重児出産や早産の確率がアップし、早産の50%以上が歯周病感染によるとも言われます。
歯周病菌が増殖することにより、炎症性物質が過剰に分泌されます。歯ぐきの血管から炎症性物質が侵入し、子宮の収縮運動を促進して早産や低体重児出産を引き起こします。
カテゴリー: 歯周病
インビザライン矯正は、従来のワイヤー矯正のようにブラケットなどを使わず歯と歯ぐき全体を覆うマウスピース型の矯正装置を用いて歯を動かしていきます。従来のワイヤー矯正と比較して、金属を使用しないので審美性に優れ、また取り外し可能なため清浄性も抜群です。
まず、スキャナーを用いて歯形や歯並びのデータを採取し、その口腔内の歯列データを専用のソフトで分析した後にカスタムメイドでマウスピースを数個から数十個お作りします。作製するマウスピースと装着する歯の間には少しズレができるように意図した設計となっており、マウスピースを装着することで、このズレの向きに圧力が歯にかかり、歯がその方向へと動きます。インビザラインはSmartTrack素材という特殊な強化プラスチックを使用しているため、弱い力を持続的にかけて歯を移動させることが可能です。
インビザラインでは、約1~2週間でマウスピースを新しいものに取り替え、約0.25mm~0.35mmずつ歯を移動させます。より小さな力で徐々に歯が動き、今までのワイヤー型矯正と比較すると、矯正中の不快な痛みや違和感が少ないと感じる方が多いようです。また、歯の移動量の調整がしやすいので、従来のワイヤー矯正で生じることがある歯根吸収のリスクがほとんどありません。
このような方法で、マウスピースを交換しながら少しずつ歯を適正な位置に移動させる方法がインビザライン矯正なのです。
「歯医者さんって歯の治療を行うわけだから、歯が生えて虫歯になったら行けばよいのよね!」とお考えの親御さんも多くおられるかと思います。しかし、答えはNO!です。ご自分のお子様に長持ちする白く輝く歯をプレゼントしたければ、ぜひ、赤ちゃんのうちから歯科と仲良しになっていただきたいのです。
乳児のうちから歯科に通う意義とは?
なぜ、乳児の時から歯科に行く必要があるのでしょうか。
当院では、以下の理由から、なるべく早くからご来院いただくことを勧めております。
このように、物心つかないうちから、お口の中を触られることに慣れておくと、通院や仕上げみがきを嫌がらなくなります。
~治療の必要がない健康な歯を維持~
保護者の方にも、清掃方法や歯の大切さ、離乳食のポイントなどを早い時期にお伝えできるので、お子様のお口をより良い状態にしていただけます。乳歯が生えてきたら、ご自身でみがけるよう少しずつ楽しい雰囲気の中でお教えします。いずれは、自分でしっかりみがかないと気が済まないお子様に成長なさるはずです。また、定期健診とともに、奥歯の溝をレジンで埋めて、汚れがたまらないようにする処置など、虫歯になりやすい乳幼児期の歯の予防処置もいたします。
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