口腔内フローラは、お口のなかの細菌叢(細菌の集まり)のことを指す言葉です。お口や胃、腸、皮膚など部位によってフローラがあり、それぞれ「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3種類がバランスを保って存在しています。占める割合は人によって異なりますが、基本的に善玉菌が多ければ健康な状態を維持しやすくなり、悪玉菌が多ければトラブルがおこりやすくなるとされています。日和見菌は健康な状態であれば大人しい菌ですが、体調を崩したりトラブルがおこったりすると悪玉菌と一緒に悪さをする特殊な菌です。健康に日々を過ごすには「善玉菌」を増やして、悪玉菌やその仲間になる日和見菌が少ない状況を作る必要があります。
悪玉菌が優勢になって口腔内フローラの状況が悪くなると、虫歯や歯周病、口臭がおこりやすくなりますが、お口のトラブルだけで留まるとは限りません。とくに歯周病は、血液を通して菌が全身にまわるため、全身疾患や妊娠トラブルのリスクが上がります。全身疾患には、糖尿病や脳卒中、狭心症などが挙げられ、命の危険もあることから十分な注意が必要です。妊娠トラブルには、早産や低体重児出産が挙げられます。
全身の健康を守るためにも、丁寧なお手入れと定期検診で口腔内フローラのバランスを整えましょう。
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