歯磨きのときに、歯茎に血がにじむということはありますか?そのような場合は、時々なるからと軽視せずに、注意してしっかりケアを行う必要があります。
歯肉炎の段階であれば、まだ丁寧な毎日のブラッシングで症状は改善することができます。しかし、放っておくと、時間をかけて症状が進行するでしょう。歯肉炎は歯周炎となり、歯周組織を破壊する炎症に発展することがあります。重度の場合は歯がグラグラと動揺するようになり、抜けることもあるため、気付いた時の早めの治療が必要です。
歯周病の原因菌は空気が嫌いなため、歯垢の中に潜んでいます。歯垢を溜めると、そこが菌の温床となり、歯肉炎を起こします。歯茎が腫れて、ブラッシングの際に出血します。さらに進行すると歯垢が取りつく土台となる歯石が、歯と歯茎の隙間から入り込み、根元へと進みます。やがて歯周組織は破壊され、骨は吸収されます。これが歯周炎という症状で、全てを合わせて歯周病と呼びます。
進行した歯周病に対しては抜歯を余儀なくされることもあります。歯周病は成人が抜歯する際の最大の原因となっています。進行が非常にゆっくりとしていて、20代からかかり始め、40代、50代になってから自覚症状が出ることもあります。症状に気付きにくいため、定期健診受診が予防のカギとなります。
毎日行うブラッシングはとても重要です。これが不適切であれば、歯を磨いていないも同然になってしまいます。歯周病は歯茎と歯の間の歯垢から始まります。そのため、歯に対して直角に歯ブラシを当てて磨くのではなく、45度ほど歯茎側に傾けて溝を掃除するように磨きます。当院では、詳しくブラッシングの仕方をご指導致しますので、磨き方に自信がない方はご利用ください。
近年、様々な医療分野においてレーザー治療がさかんに適用されるようになってきています。皮膚のいぼの除去や喉の扁桃腺の切除など、幅広い部位の治療に活躍しています。歯周病治療では、歯周ポケット内の細菌の除菌にレーザーを使用することが出来ます。痛みや出血もあまりなく、不快さの少ない治療です。炎症を鎮める効果もあります。
タバコの煙には、ニコチン、タール、一酸化炭素という3つの有害物質が含まれています。そのうちのニコチンには血管を収縮させる働きがあり、歯肉の腫れなどが気付かれないまま進行してしまいます。さらに、ニコチンは歯周組織のうちのセメント質と結合する性質があります。これが起こると、歯石除去などの治療が妨げられます。体内においてもニコチンは白血球の働きを低下させるなど、免疫力にも影響します。
嗜好品を突然中断することは難しいでしょう。しかし、歯周病に対してのみならず、タバコは様々な面で害があるものです。少しずつでも喫煙本数を減らしていき、最終的には禁煙することが望ましいでしょう。
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