しらかわブログ

歯周病が認知症の原因に?④

2020年11月18日 (水)

前回の続きです。

歯周病菌の悪影響は、認知症の原因物質の産生だけではありません。

人間の体には、悪影響のある物質が脳に侵入できないようにするバリア機能があり、血液脳関門という機構が備わっています。

これは脳へ酸素などの必要な物質だけを送り、他のものを通さないようにする門番の役割を果たしています。

アミロイドβは体内で作られる物質のため、この門を通ることができるのですが、過剰にならないようこの血液脳関門で量をコントロールされているのです。

しかし歯周病菌はこの血液脳関門にある組織に作用して、脳に送り込まれるアミロイドβの量を増幅していることが判明したのです。

つまり、歯周病菌は認知症の原因物質を作るだけでなく、その物質が脳にたまりやすくする悪影響があると考えられます。


カテゴリー: 歯周病

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