最近、口腔粘膜にできる癌が取り沙汰されることが増えています。
今回は、主に舌癌について、少し詳しくお話ししていきます。
そもそもがん、というのは様々な悪性腫瘍の総称です。この中で、「どこに出来たか」によって「○○がん」と呼ばれます。舌にできるから「舌がん」、大腸にできるから「大腸がん」といった具合です。
では一部の報道などで使われている「扁平上皮癌(へんぺいじょうひがん)」とはどういう意味なのでしょうか?
「扁平上皮」というのは、身体の内側と外側を分ける上皮細胞で構成された組織のことです。皮膚や粘膜の総称と思っていただくと分かりやすいかと思います。(医学的には多少の違いはありますが…)
この上皮組織にできた悪性腫瘍は全て扁平上皮癌、というわけです。上皮組織は身体の内側を外界(ウイルスや細菌、刺激など)から守るため、非常に硬く、ターンオーバーが早いのが特徴ですが、刺激が多い分、悪性腫瘍になりやすいと言われています。
日本人に多い胃がんや大腸がんも、多くが扁平上皮癌に分類されます。この分類は、その悪性腫瘍がどのような性質を持つのかを表し、治療方針の大きな指針となります。
では、舌癌と口内炎の大きな違いは、何か?
一番の違いは治るかどうかです。以前のブログでも書きましたが、2週間以上同じところに口内炎があり、かつ原因となりそうな刺激(尖った歯など)がなければ、良性悪性に関わらず腫瘍を疑います。
もう一つ、舌癌と口内炎の決定的な違いは「硬さ」です。
乳がんなどの発見方法としてもよく言われるように、悪性腫瘍というのは「硬さ」が特徴です。
「しこり」と感じる硬さは、本来口腔粘膜部分には存在しません。もちろん、骨に貼り付いている歯肉は硬く感じると思いますが…。
口腔粘膜の悪性腫瘍の原因の一つは、口腔衛生状態が悪いことだと言われています。
心配な方は、ぜひしわかわ歯科へご相談ください。
しらかわ歯科クリニックでは、お口のクリーニングを含めた検診を行っています。
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