たまに、「虫歯が治った」という表現をされる方がいらっしゃいます。
しかし残念ながら、虫歯が自然に治癒することはありません。
ではなぜ「治った」と思うのでしょうか?
虫歯、というとみなさん、どのようなイメージがあるでしょうか?
ほとんどの方は、痛くて夜も眠れない、という状況を想像されるのではないかと思います。
虫歯が神経まで到達すると、神経が炎症を起こし、激烈な痛みを引き起こすのですが、痛み止めなどで痛みだけを抑えていると、いずれ痛くなくなります。これは治ったわけではなく、痛みを感じる神経が全て死滅してしまったからなのですが、患者様は痛み止めを飲まなくても痛くない=治ったと感じるのだと考えられます。
では虫歯を作っていた細菌はどこへ行ったのでしょうか?いなくなったわけではありません。
根の部分の歯を食い尽くし、最終的には顎の骨の中に膿を作ります。テレビで報道されたこともありますが、この状態で放置されると細菌や膿が突然爆発的に増え、命にかかわることもあります。虫歯くらい…と馬鹿にしていると痛い目に遭う、ということです。
実は近年、痛くてどうしようもない、という虫歯は減少傾向にあります。虫歯予防が促進され、虫歯自体の数が減っていること、定期的にメンテナンスに通い、痛くなる前に治療を行っている方が増えているため、と予想されます。痛い思いをするより、その方が絶対いいですよね。
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