近年はガムの消費量は往年よりも減少傾向にあるといいます。
その原因かどうかは分かりませんが、最近のガムはお菓子よりも特定保健用食品としての存在感の方が強い気がします。
トクホのガムは全くお菓子には程遠く、味は二の次かというと、そうでもありません。
人工甘味料を使っているため、甘みがあり、風味があるものもあります。
美味しくて、健康にも良いのなら一石二鳥ですが、トクホのガムは歯に良いのでしょうか?
以下でトクホのガムによく含有されている物質とその役割を列記します。
CPP-ACP :牛乳由来の物質で、カルシウム吸収促進・カルシウム可溶化・エナメル質再石灰化の働きがある。
フクロノリ抽出物・リン酸水素カルシウム:う蝕抑制、カルシウム可溶化、エナメル質再石灰化の働きがある。
POs-Ca:馬鈴薯デンプン由来の物質でカルシウム可溶化、エナメル質再石灰化、pH緩衝作用がある。
この3つの物質はともにカルシウム可溶化作用を持っています。
カルシウム可溶化作用があることで、機能性素材とカルシウムイオンの結合が起こり、アルカリ領域でカルシウムがリン酸とくっついて沈殿物を形成するのを防ぎます。
その結果、脱灰部位にカルシウムが運ばれ、歯の再石灰化が促進されるといわれています。
これらの成分が入ったガムを咬むと歯の再石灰を促進することから、飲食後に適宜咬むと、理論的にはむし歯予防が期待できると言えるでしょう。
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